英文解釈がいらないと考えいる方々に向け、この記事では英文解釈の必要性に疑問を提起するとともに、それが英語学習においてなぜ重要かも示します。結論から言うと英文解釈は最重要な勉強ではなく他に学習すべき勉強があるならばそれに時間を割いた方がいいのかもしれません。受験勉強は限られた時間で勉強する必要があるので、すべて全力に取り組むのではなく取捨選択が必要です。
ポイント
- 英文解釈が文の理解にどう役立つか
- 英文解釈を行うことの具体的なメリット
- 他に勉強すべきこと
- おススメの参考書
目次
英文解釈はいらない? 受験英語におけるその必要性
英文解釈はなぜやるのか?
英文解釈の学習は、英語をただ読むだけではなく、その構造を深く理解し、正確に意味を捉えるために行います。このスキルは、大学入試はもちろん、日常生活や将来的に英語を必要としたコミュニケーションにおいても非常に重要です。では、英文解釈を学ぶ具体的な目的について、詳しく見ていきましょう。
まず、英文解釈を行うことで、英語の長文を読んだ際に、各文がどのように関連し合っているのかを把握することができます。例えば、ある段落が原因を説明しているのか、結果を述べているのか、またはその両方を含んでいるのかを理解することができます。これにより、文章全体の流れや論点が明確になり、より効果的な読解が可能になります。
次に、語彙力の向上も大きな目的の一つです。英文解釈では、単語一つ一つの意味だけでなく、その単語が文中でどのような役割を果たしているのかを理解できるようになります。これは、英語の語彙を文脈の中で学ぶ非常に効果的な方法であり、単語の意味を深く理解することができます。
また、英文解釈を通じて、英語の文法の理解を深めることもできます。文の各成分がどのように組み合わさっているのかを学ぶことで、より複雑な文構造にも対応できるようになります。これは、英語を自然に、そして正確に使うための基礎を築くことにつながります。
しかし、英文解釈の学習には時間が必要であり、すぐに結果が出るわけではありません。根気よく続けることが求められます。また、文法や語彙の知識が不足していると、解釈が困難になることがありますので、基本的な語彙力の向上も同時に行う必要があります。
最後に、英文解釈のスキルは、英語を使ったコミュニケーションにおいても非常に役立ちます。相手の言っていることを正確に理解し、適切な返答をするためには、文の意味だけでなく、その背後にある意図やニュアンスを読み取る能力が必要です。これを鍛えるためにも、英文解釈の練習は有効です。
必要な人とそうでない人
英文解釈の勉強が必要な人とそうでない人には、どのような違いがあるのでしょうか?この記事では、それぞれについて具体的に解説します。
英文解釈の勉強をするメリットとしては、複雑な英文を早く正確に読めるようになること、そして英文和訳の実力が上がることが挙げられます。これらは特に、難易度の高い英文が出題される大学受験や、英語を使ったビジネスシーンで役立ちます。
一方で、英文解釈が必要ないとされるのは、比較的簡単な英文が多い日東駒専や産近甲龍などの大学を受験する場合です。こうした場合、長文読解の練習だけで十分対応可能です。
英文解釈が必要とされる具体的な例としては、MARCHや早慶、旧帝大など、複雑な長文が出題される大学の受験生です。これらの大学では、英語の試験で高度な読解力と和訳能力が求められます。また、ビジネスで英語を使用する場合も、英文解釈は必要不可欠です。正確な英語の理解が求められるため、文の構造を把握し、適切に和訳する能力が必要になります。
勉強を始めるタイミングとしては、英単語帳1冊と英文法の参考書1冊を終えた後が適しています。これにより、基本的な語彙と文法の知識を身につけた上で、より効果的に英文解釈のスキルを伸ばすことができます。
具体的な勉強法としては、まず英文に文型と和訳を書き込み、その後で重要な要素を答え合わせとして書き込む方法が推奨されます。このプロセスを繰り返すことで、読解速度と正確性が向上し、英語の理解が深まります。
英文解釈は、必要な人にとってはその能力が大きな武器となり、英語の読解や和訳が格段に向上します。一方で、必要のない人は、基本的な長文読解の演習に時間を割いた方が効果的かもしれません。自分がどのグループに属するかを見極め、適切な学習方法を選択することが重要です。
英文解釈不要論について
灘高から東大理Ⅲに合格したあかもん澤井さんがyoutubeで英文解釈不要論を唱え、ネット上で賛否両論となりました。あかもん澤井はなぜ英語解釈不要論を公にしたのでしょうか?
澤井さん曰く英文解釈の参考書が複雑で理解しにくいと指摘されています。具体的な言語表現を抽象的な説明で解釈しようとすると、かえって理解が難しくなることがあります。加えて、多くの参考書が提供する内容は、実際の英文読解時に直接役立つわけではないことが多いです。このため、実用的ではないと感じているようです。
もう一つの理由は、英文解釈に割かれる時間と労力が多いにも関わらず、その成果が受験の成績の向上に直結しないという点です。受験英語の目的は、単に英文を理解することではなく、問題を解いて良い成績を得ることにあります。又他にもたくさんの勉強しなければならないのにそれをおろそかにするわけにはいけません。要するに英文解釈の勉強は割にあわないと考えているようです。澤井さんは過去問の演習に集中する方が効率的と考えているようです。
では、英文解釈を勉強しない場合、どうすれば良いのでしょうか? その答えは、「英文法」にあります。英文法をしっかり学ぶことで、文章の構造を理解し、英文解釈で学ぶ内容をカバーすることが可能です。特に「関係詞」など、文の結びつきを理解するための重要な文法事項を集中的に学習することが推奨されます。
さらに、英語の長文問題に直接取り組むことで、文法の知識を実際の読解に生かす訓練ができます。この方法では、文法と実際の読解スキルを同時に鍛えることができ、より実践的な学習が可能になります。
結局のところ、英文解釈を学ぶかどうかは、個々の学習スタイルや目標によって異なります。必要ないと判断すれば、その時間を他の勉強に充てるという選択も有効です。重要なのは、自分自身にとって最も効果的な勉強方法を見つけることです。
英単語はいつまでに覚えるべき?
ネットやSNSの情報をすべて加味すると英文解釈の勉強よりもまずは圧倒的に単語の学習の方が英語学習において大事だということが分かりました。ではいつまでに単語を終わらせればいいのでしょうか?
まず、英単語の学習には「早ければ早いほどよい」という原則があります。特に、英語のテストや試験を控えている場合、試験日の少なくとも数ヶ月前には基本的な語彙の学習を開始することが望ましいです。例えば、センター試験やTOEFL、IELTSなどの英語試験に向けては、試験日の半年から一年前には本格的に語彙の強化を始めることをお勧めします。
英単語を覚えるための効率的な方法としては、毎日一定数の単語を学ぶことが一般的です。たとえば、「1日30単語を覚える」という目標を設定し、毎日継続して学習することで、徐々に語彙力を強化できます。こうした定量的な目標は、進捗を測りやすく、モチベーションの維持にも役立ちます。
学習の初期段階では、より使用頻度の高い基本的な単語から始めることが重要です。基本語彙を固めた後に、専門的な用語や表現の習得に移行すると、より効果的に学習を進めることができます。また、単語を覚える際には、その単語を使った例文を一緒に学ぶと、文脈の中での単語の使用方法を理解しやすくなり、記憶にも定着しやすくなります。
ただし、単語学習には一定の時間が必要であり、すぐに結果が出るわけではありません。したがって、長期的な視点を持ち、焦らずに学習を続けることが重要です。また、何度も繰り返し復習することで、長期記憶に移行し、使える語彙として定着します。
最後に、単語を学ぶ際は、学習した単語を積極的に使う機会を設けることが大切です。これにより、学んだ単語が実際のコミュニケーションでどのように機能するかを体験でき、より深く単語を理解することができます。英会話クラスへの参加や、英語日記の執筆、オンラインフォーラムでのディスカッションなど、英語を使用する様々な方法が考えられます。
英文解釈はいらない? 参考書について
おすすめの参考書
英文解釈の学習において、適切な参考書を選ぶことは、効率よく英語力を伸ばすための重要なステップです。ここでは、英文解釈の学習に特におすすめの参考書を紹介し、それぞれの特徴と効果について解説します。
まず、初心者から中級者向けには、「高校英文読解をひとつひとつわかりやすく。改訂版 (高校ひとつひとつわかりやすく) 」がおすすめです。この参考書は、文法と単語の基礎から応用までを網羅しており、文の構造を詳しく説明しています。例文と練習問題が豊富で、解説が丁寧なため、自学自習にも最適です。
次に、より高度な内容に挑戦したい方には、「基礎英文解釈の技術70」が適しています。この書籍は、複雑な文構造や長文読解に特化しており、大学受験や高度な英語試験の対策に役立ちます。文中の細かいニュアンスを捉えるための解析技術が学べるため、英語力を一段階引き上げたい方には特に推薦します。
また、実践的な英文解釈のトレーニングを希望する方には、「英文解釈教室〈新装版〉」をおすすめします。実際の英文を用いた練習問題が多く、それぞれの文に対する詳細な解説が付いています。この参考書を通じて、日常的に使われる英語の理解を深め、実用的な読解力を養うことができます。
しかし、参考書を選ぶ際にはいくつか注意点があります。まず、自分の現在の英語レベルと学習目標に合った書籍を選ぶことが重要です。また、単に参考書を読むだけではなく、定期的に復習を行い、学んだ内容を実際の読解や会話に活かすよう努力することが必要です。
最後に、どの参考書も万能ではありませんので、複数の資料を組み合わせて使用することで、学習効果を最大化できることを忘れないでください。適切な参考書を選び、効果的な学習計画を立てることで、英文解釈のスキルは確実に向上します。
高校英文読解をひとつひとつわかりやすく。改訂版 (高校ひとつひとつわかりやすく)
「高校英文読解をひとつひとつわかりやすく」という参考書は、高校レベルの英文読解を基礎から丁寧に学ぶことができる教材です。特に英文読解の初学者や基礎を固めたい人に向けて設計されており、各レッスンが短時間で学べるように編成されています。
この参考書の最大の特徴は、その構成の分かりやすさです。各レッスンが見開き2ページで完結しており、左ページには詳しい解説が、右ページには書き込み式の練習問題が配置されています。これにより、学習者は新しい文法項目や読解技術を短時間で効率的に学び、すぐにその理解を問題を解くことで確認できます。
また、この参考書は、簡単な文構造から始まり、徐々に難易度が高い内容へと進むように設計されています。例えば、同格のカンマや倒置、挿入、省略など、高度な文法事項もカバーされており、基礎から応用まで幅広い知識を身につけることが可能です。
使用者のレビューによれば、説明が非常に丁寧で、図やイラストを多用しているため、視覚的にも理解しやすいと評価されています。また、全ページがカラーで、視覚的な魅力も高いため、長時間の学習でも疲れにくい構造になっています。
効果的な使い方としては、まず左ページの解説を読んで重要なポイントを学び、右ページの問題を解いて理解を深めるという流れが推奨されています。間違えた問題については、解説部分を再度読み返すことで、知識の定着を図ることができます。
推奨対象としては、高校で英文読解に苦労している生徒や、英検準2級から2級の試験に挑戦する受験生に最適です。基礎的な内容から始まるため、中学生の予習や復習にも使えるほか、社会人の英語学習の再開にも役立つ一冊と言えるでしょう。
この参考書は、英文読解のスキルを一から積み上げたいと考えている全ての人にとって、非常に有効なツールです。誰もが英文読解の基本をしっかりと身に付けることができるため、学習意欲を持続させやすい構造になっています。
英文読解の完全なる入門書。全く読解問題が解けない前提から始まっている。そのため、ある程度、読解問題が解ける人が読んでもあまり収穫はない。
これをきちんとやっても、難関大学の英文読解問題は解けるようにならない。しかし、今後の学習の目処は立つ。これを完璧にした後に関先生の「世界一分かりやすい英文読解の特別講座」をやれば、かなりの力になる。
中身が非常に良いので、一体誰が書いたのか気になって見てみたら納得。流石、一流の予備校講師である。
文法・語法は終えたのに、英文読解問題が全く解けないといった方にオススメします。
高校入る前か入ってすぐにやるべき
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基礎英文解釈の技術70
『基礎英文解釈の技術70』は、英文解釈の基礎をしっかりと学びたい人向けの参考書です。この本は、英文が「なんとなく分かる」状態を卒業し、文構造をしっかり理解し、正確な和訳ができるようになることを目的としています。特に、高校3年生から大学入試までの準備期間におすすめの教材です。
本書の特徴は、英文の各構文(SVOC)を明確に説明し、それを基にした70のテーマと演習問題で構成されている点です。これにより、読者は英語の文型を理解しやすく、文の構造を自分で分析する力を養うことができます。
内容としては、MARCHや早慶の易しい学部レベルの英文に対応可能な解釈スキルを身につけることが目標です。具体的には、各ページに一つのテーマが設けられ、そのテーマに沿った長文とその解説が含まれています。そして、実践的な演習問題が豊富にあり、理解度を自己確認しながら進めることができます。
『基礎英文解釈の技術70』の使用方法としては、まず英文とその構文解析を読み、次にその構文を使った和訳を試みることです。重要なのは、和訳を見る前に自分で構文を分析し、理解を深めること。そして、解説を読んでから再度演習問題に挑戦することで、学習効果を最大化します。
対象者は、英文解釈の基礎を身につけたいと考えている高校生や大学受験生、さらには基礎を固め直したい大人の学習者まで幅広く推奨されています。この参考書は、特に英文が理解できているようで実は正確な訳ができていないという人には特に有効です。
かなり丁寧に文章の解説をしています。受験対策だけでなく、英語関連の資格取得の一助になるのではと思います。英語学習の特権は学生だけではありません。この一冊で挽回できるかもしれません。
東進の長文レベル別問題集5有名私大、国公立大レベルを今やってるが、
そちらは8割は解けるけど、こちらはたまに短文過ぎ、単語がトリッキーで意味が取れない問題がある。
入門用なら、もっと易しめの文章を切り取って重要構文を学習出来る本がたくさんある。
あくまで出来る人の確認用です。
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英文解釈教室〈新装版〉
『英文解釈実践講座』は、英語学習者にとって厳しいが有益な道具となる参考書です。この本は、英語の読解力を底上げすることを主目的としており、特に高度な文法知識と豊富な語彙が必要とされるため、ある程度の英語力を持つ学習者に最適です。
この参考書の特徴は、その構成の丁寧さにあります。各章は、文法の説明から始まり、その後に例文を数文挙げて具体的な用法を解説し、さらにそれを確認するための練習問題が続きます。問題の解答と解説は本の中に詳しく記載されているため、学習者は即座に自己確認を行いながら進むことができます。
使用方法としては、まず各セクションの文法説明をしっかりと読み、理解を深めることが重要です。その後、例文で示された文法がどのように使われているかを把握し、練習問題を解いてみることで実践力を高めます。解説を読むことで、自分の理解が正しかったかどうかを検証し、誤っていた場合は何が間違えていたのかを明確にします。
『英文解釈実践講座』は、その名の通り「実践講座」としての役割を果たしています。英語の長文を読む際に出会う複雑な文法や難解な単語に対応する力を養うため、進度はゆっくりでもかまわないので、各章をしっかりと理解しながら進めることが推奨されます。また、学習者が英検2級やTOEIC600点以上のレベルに達している場合に特に効果的です。
この参考書を使うことで得られる最大の効果は、英語の長文読解における自信の向上です。複雑な英文構造を理解し、それを正確に日本語に翻訳する技術は、英語の試験だけでなく、実際のビジネスシーンでも非常に役立ちます。
これの基礎編・入門編(高校受験レベル)やった後に購入。一周終わってセンター95%。(高一冬)
最初は読むのに時間がかかるので、例題は2週目からやるのがオススメ。センター8割超えないやつは先に文法と単語をやってからやらないと効率よくないでしょう。というかこの教材は早慶・旧帝以上を目指すひとしか必要ないんですけどね。
難易度に関する評価は、個々のレベルによるが世間で言われているほど難しくはないと思う。
ポレポレ程度を理解していれば難しすぎず簡単すぎないちょうど良い難易度だと思う。
解説については正直言葉足らずに感じる部分が多々ある。
私はある程度解釈の勉強をしているので著者の言わんとしていることを補足しながら読めるので何とかなっている。
もしかすると、それができる人を対象としているのかもしれない。
しかし、それでもやはり自分で補いながら読んでいるとしばし理解に不安がつきまとう。
特に私は心配性なのでわかっている事柄でもしっかり「こうだ」、と記載していないと「本当に大丈夫かな?」と不安になる性格であるので余計そう感じた。
説明があともう少し詳しければ素晴らしい参考書だと思う。
本の制約上極限まで解説を削ったのであれば確かに必要最低限の上手い解説なのかもしれないがそれは著者の都合である。
客観的に本として評価するとやはり説明不足なのは否めないと感じた。
英文解釈はいらない?:まとめ
- 英文解釈は英語の構造を深く理解するために行われる
- 長文読解において文の関連性や流れを把握するのに役立つ
- 語彙力の向上が期待できる
- 文中で単語がどのような役割を果たしているかを理解できるようになる
- 文法の知識が深まり、複雑な文構造への対応能力が向上する
- 英語の読解や和訳の実力が向上する
- 学習には時間が必要であり、根気が求められる
- 文法や語彙の不足が解釈の困難さを招くことがある
- コミュニケーションで相手の意図を正確に理解し、適切に返答するために重要
- 英文解釈の学習が必要ない人は簡単な英文に多く接する人
- MARCHや早慶、旧帝大などの受験生には必須のスキル
- ビジネス英語でも高い読解力と和訳能力が求められる
- 英文解釈は参考書が複雑であるという指摘がある
- 実用的でないと感じる人が存在する
- 時間と労力の投資が受験成績の向上に直結しないと考える人もいる
- 英文法をしっかり学ぶことで英文解釈の内容をカバー可能